『ドラッカーさんが教えてくれる 自分らしく生きて働く方法』の読者 岡本麻左子様よりレビューが届きましたので、紹介させていただきます。
岡本様、ありがとうございます!
道標になり得る本
いまの時代、小学校中学年あたりで将来の仕事を考えはじめさせられ、中学校では内申という監視評価装置のなかでキャリアパスのイメージを具体化することを強いられて、否応なく新自由主義のシステムに呑みこまれていく。それに抗おうとすれば、そんなことでは社会に適応できないぞ、生きていけないぞと圧力をかけられる。
だが、それこそが、”マネジメントの神様”と呼ばれるドラッカーが忌避した全体主義に通じる道ではないだろうか。
本書は、ドラッカーを日本に紹介しつづけてきた著者が、ドラッカーのエッセンスをわかりやすく、やさしく説明した本である。大きな文字で40ページという薄さのZINEなので、大人ならほんの1時間もあれば読めてしまうだろうが、ドラッカーの本質に触れ、自分の生き方、働き方を見つめなおすきっかけを与えてくれるという意味では、けっして “ 薄い ” 本ではない。
もちろん本書の内容は、すでにドラッカーを読んでいる人にはわかりきっていることだろう。が、そういう人が自分の子供や若い後輩に勧める本として、あるいはドラッカーを未読の人がはじめて読む本としては最適ではないだろうか。
とくに、将来にたいする漠然とした不安を抱えやすい10代の人たちには、ひとつの道標になり得る本だと思う。自分の将来を “ 考えさせられる ” のではなく、 “ みずから考える ” ための手がかりとして、早めに一読しておくことをお勧めしたい本である。
神奈川県 岡本麻左子

★これまでのレビューはこちらから
ブックレビュー5→ 実践の勇気が
ブックレビュー4→ いいものは、いい
ブックレビュー3→ 役に立つ、納得いく、視野広がる!
ブックレビュー2→ 学べることがたくさん
ブックレビュー1 → 働き方、生き方に迷った心に